私が感じるアラブのホスピタリティの表と裏

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2009年月8日


シリア人同士の人間関係は非常に濃く素敵だなと思う反面、難しいな…と見ていて思うことがあります。

例えばセルビスに乗ったとき。友達同士で乗る場合、個々でお金を払うということはまずありえません。必ず誰かが払います。それは別に普通というか、ありだと思うのですが、誰が払うかで長々ともめます。

以下基本的なもめるパターンです。

誰かが払おうとするとこからスタート。
A: 「お前何やってるんだ!出すんじゃない!」
B:「いやいや、ここは俺が出す!」
A:「いややめろ、お前にはがっかりだ!」
まずはこのやりとりがしばらく続きます。
当然埒があきませんので、どちらかが支払うのですがそこから第2ラウンド。さらには第3の人物も登場します。

※補足:セルビスの料金支払いはお客さん同士手渡しで運転手まで届けれらます。

Aが第3の人物にお金を渡す。
B:「何やってるんだ!戻せ戻せ!俺が払う!」
A:「いや、そのまま運転手に渡せ!」
こうなると第3の人はもうどうしようもありません。しかしこれで解決すると思いきや、さらに第3ラウンド。

セルビス降車。
B:「これ今のお金だ。受け取れ!」
A:「いや、いらない。止めろ!お前にはがっかりだ!」
というやり取りが始まります。
たいていの場合は次は自分が出すからな!という約束で事なきを得てるようですが。

私も経験がありますが、私の場合は「お前はシリアのお客さんだ。だから払っちゃいけない。」と言われると、ありがとうと言って引き下がります。

以上のやり取りはもちろんホスピタリティ、親切心からのものもあるかとは思いますが、私はお金を払わせる、払ってもらうのは恥、というどちらかというと自分をよく見せることが根底にあるんじゃないかと思っています。

もう一つ代表されるのがジアーラ(お宅訪問)やその時のお茶やご飯。

人の家にお呼ばれするのはよくあることなのですが、それも本音かどうかわかりません。もちろんそのときどきの状況もありますが、私はとりあえず断って、あまりしつこいようだったらお邪魔する、という方法で本音か建前かを判断することもあります。

よく「日本は建前ばかりで本音を話さない。」と聞きますが、シリアだってそうです。むしろ日本以上じゃないか…と思うこともあります。アラブは“ホスピタリティ(おもてなし)の国”と言われているようです。人の家に行くと、うざったいくらいもてなされます。 当初は「なんて素晴らしい文化なんだ。日本とは大違いだ。」などと思っていましたが、シリアで生活して1年が過ぎたときそれが疑問に思えてきました。別に否定的なわけではありませんが。

続きは次回。





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