執筆:2013年11月25日
2013年11月23日、24日の二日間、青森県立美術館において、シリア写真展『Portrait of Syria』を開催しました。
写真展のチラシに添えたあいさつ文ですが、今回の写真展はシリアの日常の姿を伝えたくて開催しました。ニュースを見れば悲惨な映像ばかりですが、じゃあシリアの人たちがどんな生活をしていたのか。家族や友人と日々笑い、暮らす人々の姿は私たちと変わらないはず。そんな私たちと同じ人たちが今どういう状況にあるのか。そこからシリアへ想いを寄せてほしい、そんな願いを込めています。
会場はコミュニティーギャラリーを貸し切って開催しました。
こちらはメイン展示、紛争前のシリアの写真展示です。写真は私だけではなく、青年海外協力隊でシリアへ扮していた仲間から協力してもらいました。
私たち協力隊員の写真の魅力はまさに現地の素の姿を記録できること。観光地でもなければ、かしこまった写真でもない。インパクトは小さいかもしれませんが、私たちだからこそ気づく魅力、私たちにだからこそ見せてくれるシリアの人たちの姿がそこにはあります。
また 自身の目で見て感じたものを大切にしてほしいと思い、 写真にはあえてタイトルやキャプションをつけませんでした。聞かれれば説明はさせていただきましたが。
こちらは中展示。渡辺さんという秋田在住で青年海外協力隊でシリアへ赴任していた写真家による写真展示です。私たちなんかよりずっと前のシリアの風景を見ることができます。
またこちらでは写真展示のほかに、簡単な講座をやったり、イラクでシリア難民支援に携わっている人とスカイプでつなぎ、現地とのやり取りをしたりしました。
さらにはいろんな角度からシリアに興味を持ってもらおうと、市内のベリーダンス団体にお願いをして、ミニベリーダンスショーを開催してもらいました。
こちらは現地でシリア難民支援をしている方からお借りした写真や現状を説明したパネルの展示スペースです。
写真や現状を説明するパネルの展示のほか、シリア支援団体の紹介や来場者にシリアを代表し平和を象徴するオリーブをかたどった用紙に感想を書いてもらいました。
二日間の短い開催でしたが、多くの皆様にご協力いただき開催することが出来ました。この場を借りて感謝を伝えたいと思います。そして多くの方にもご来場いただきました。本当にありがとうございます。
シリアなんて何かきっかけがなければ一生知ることのない国だと思います。他の国だってそうです。でも私たちならきっかけになれるんじゃないか、いやなるべきだ!と思って今回企画しました。
この紛争がいつまで続くのかわかりませんが、終わってからも長く支援は必要になることだろう、と思います。今はできることは限られているかもしれませんが、今回芽生えた想いがいつか形となり、シリアの人たちへ届けれられたらとお思っています。