サルハッドのあたたかな家族と

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執筆:2008年10月10日


シリア南部の町、サルハッドに隊員仲間と行ってきました。

サルハッドは先週行ったスウェーダからさらに南に行くこと30分。もう少しでヨルダンです。

サルハッドは観光ガイドブックにも載っているわけでもなく、特に観光する場所もないだろう…と思っていたのですが、きっかけは彼。先日スウェーダに行った時のタクシーの運転手です。先日はりんご畑を回ってほしいというお願いを聞いてくれて回ってくれて、仲良くなり、俺の住む町も近くだから今度来るときは連絡くれ、と言われて連絡して遊びに行くことになりました。

まず案内してくれたのは町の中心にそびえるサルハド城。地球の歩き方にはもちろん、ネットで検索しても何の情報もないので、どの時代の、どんなお城かすらわかりません。でも逆にそれが好奇心をそそります。

中には謎のレリーフや文字板がありました。

ところどころ補修された箇所はありますが、多くはそのままです。こんな大きな遺跡でさえシリアでは放置され、ただで見ることが出来ます。

お城から町を見下ろした風景ですが、地平線の彼方まで一本まっすぐな道が続いています。皿のその下には時の指導者が逃げられるよう地下通路があるんだ、と教えてくれました。真実かどうかはわかりませんが、そんな言い伝えもまたロマンです。

続いて連れて行ってくれたのは、ドゥルーズの人たちの集会所みたいな場所です。スウェーダ地区はイスラム教ドゥルーズ派の人が多く住んでおり、その人たちのための場所です。

中では子どもたちが元気に遊んでいました。モスクとは違い、作りが簡素というか、本当に集会場のような感じです。ドゥルーズ派はイスラム教の一派ではあるものの、他の宗派とは違いコーランを聖典としていたなったり、お祈りをしなかったり、断食もしない、お酒を飲む、豚も食べます。なので他のイスラム教徒からあまりよく思われていない、と聞いたことがあります。

いろいろ連れて行ってもらい恐縮しているところですが、さらに最後はご飯を食べて行けと家まで連れて行ってもらいました。断るに断ることもできず、お邪魔することにしました。

これはスウェーダ地区の伝統工芸品だそうで、お母さんが作ったそうです。沢山見せてもらいました。

そして昼食。ジャガイモが乗ったご飯とホブズ、ヨーグルトのスープを家族の方々とみんなでいただきました。とても美味しかったです。

こちらはお母さん。せっかくだからドゥルーズ派の伝統的な衣装見せてあげるわよ、ということで衣装を見せてもらいました。この白いスカーフのようなものがドゥルーズ派の伝統的な衣装だそうで、町の中でもよくみました。写真を撮っていきなさい、とポーズも決めてくれお母さんノリノリでした。

するとお父さんも一緒に撮ってくれよ!と入ってきました。とても仲良しな夫婦です。見ず知らずの外国人に本当に申し訳なくなるくらいもてなしてもらい、一緒に来た仲間とは必ずまた御礼しに来ようね、と約束しました。

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