続・絵入りりんご栽培講習会@ラタキア

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執筆:6月16日
※青年海外協力隊で活動していた当時のブログから記事を移行しています。


ラタキアでの講習会があまりに珍道中すぎて、肝心の講習について書いてませんでした。というか写真を撮るのを忘れてしまったのですが…せっかくなので中身について書きます。(写真は講習と関係ありませんがラタキアの風景です)

私たちが現場に到着した時はファーマーズ・スクールの最中でした。オウビーンでのファーマーズ・スクールには40人近い農家が参加しており、今まで見た中で最多人数です。講義の内容は環境分析(気温、湿度、土壌pH等の測定)と病害虫観察。どこの県も同じ内容ですね。

あとおもしろいなと思ったのが農薬散布の講習。霧の粒の大きさでどれだけ農薬が無駄になるか、というのを説明していました。講習では①色つきの水を用意する。②それを粒の大きさを変えて、白い紙に吹きかける。③粒が小さい霧は噴霧範囲が広く、しっかり紙に付着する。④霧の粒が大きいと噴霧範囲が狭いだけでなく、余分な農薬が下に垂れる。シリアにはスピードスプレイヤーがなく、手持ちの噴霧器を使っています。試験場でも農薬の散布方法を見ていると勢いが強いなとは思っていました。しかし、このように説明されると納得しやすいですね。

いつもはファーマーズ・スクールの最後にウスターズ・サーレヘと講師が反省会をするのですが、この日の反省は、農家には説明中に発言させるな、終わってから発言させろ、分析したデータをしっかり記録しろ、分析したデータの考察をしろでした。もっと言ってた気がしますが、これくらいしか聞き取れませんでした。ファーマーズ・スクールはまだ始まって日が浅いようで、農業普及局でも手探りで行っている様子がひしひしと伝わってきます。

さて、自分の講習ですがこの日も摘果、袋かけを行いました。 しかし、オウビーンのりんごの樹の結果状態は極めて悪く、果実を見つけるのに苦労しました。また、果実の着生位置も悪く、樹冠内部に多くの果実がついており、なんとか袋をかけたものの、正直なところ現段階でよい結果は望めません。今回は4県で講習を行いますが、この中で一番結果が期待できそうなのはスルガヤ。去年は霜害でボロボロでしたが、今年の着果状態は去年と比べ物にならないくらい良く、果実の形もきれいです。その次に良いのはシャハバ。シャハバも着果状態はそれなりに良いのですが、使用した樹の樹勢が弱めなのが若干気になるところです。バルシーン、オウビーンは果実の量が少ないだけでなく、果実着生位置が悪いので、もはや成功は難しいだろうという感じです。

しかし、4県の栽培管理方法を見ると全然違うんだなと思いました。特に剪定の方法。それだけ国で統一した栽培方法を指導していないということなのか。それとも閑居条件が違うので使い分けてるのか。気になるところです。

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