ラッカの旅その3。ユーフラテス川の沿いの農業視察~ラッカのモスク~謎の遺跡~家に泊めていただきました

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執筆:2008年10月31日


今回のラッカ観光はの農業視察もかねております。せっかくユーフラテス川の近くまで来たので、ユーフラテス川沿いの農業を見せていただくことになりました。

ユーフラテス川はシリアの北から南東に貫く大きな川。言わずと知れたメソポタミア文明が興った地です。そんな地に足を踏み入れるだけでも感動ですが、さらには文明の元とも言える農業を視察できるなんて本当に感慨深いです。

ユーフラテス川沿いでは綿花、トウモロコシなどが栽培されており、今はちょうど綿花の収穫の真っ最中でした。

綿花を見るのは今回が初めてです。

オクラも栽培されていました。一番上の果実だけ残して収穫するそうですが、採種用だそうです。

こちらは野菜畑。 先生の話だと、今は潅漑技術が発達してその面積も拡大してるようですが、農業はユーフラテス川から1~2kmの範囲くらいでしか出来ないそうです。

そんなユーフラテス川沿いの農業ですが、特別なことをやっているわけでも、何かあるわけでもなく、何も知らずにみるとただ川沿いで農業をやってるんだな程度にしか感じないかもしれません。しかしここには様々な作物が栽培されていて、これらが古代の人たちの食や経済を支え、文明を形成するまでに至り、さらには今に至るまで何千年と農業が続けられていると考えるとそれだけで悠久のロマンを感じます。

続いて、ラッカに唯一あるシーア派のモスクに連れて行ってもらいました。

シリアはイスラム教スンニ派が多数を占めますが、シーア派のイスラム教徒もいるます。

スンニ派、シーア派…というと対立しているイメージがあるかもしれません。両派の教えの違いは調べればいろいろ出てきますが、実生活で接しても誰がスンニ派でシーア派なのかわかりませんし、わかったところで生活にそんなに影響はないような気がします。

ただ違いがはっきり分かるのがモスク。スンニ派のモスクはとても質素なのに対し、シーア派のモスクは豪華絢爛。ステンドグラスが使われていたり、色鮮やかなタイルが使われていたりとても綺麗です。ちなみにここのモスク、建設費用はすべてイランが払ってくれたと言ってました。

ラッカの子どもに囲まれるKさん。写真では微笑ましく見えますが、ずっと小声でギブミーマネーと近づいてきた悪ガキです。あげませんでしたけど。

ラッカ市内を一通り観光し終えると、先生が自宅に招待してくれました。先生のの自宅はラッカ市内から東に約40km、道中にもたくさん遺跡があり、一つ一つ丁寧に案内してくれました。写真は半分以上砂に埋もれた名もなきお城。

裏にはベドウィンが住み着いていて、お城も羊の家となっています。

先生の家のそばですが、ここにもかつては城壁があったそうでその名残であろう残骸がゴロゴロしてました。もうなんかスケールが違いすぎます。

家に着くなりいきなり食事を出していただきました。お腹がすいていたので遠慮なくいただいたのですが、これがもう絶品でした。どこのレストランよりも絶対美味しいです。

日も沈みそろそろラッカ市内へ戻ろうか…と先生にお礼を言うと、やはりここでもきました。泊まって行けと。

気持ちはすごく嬉しいのですが、子供も多いし、申し訳ないなと思って断り続けました。しかし、なかなか帰らせてくれません。終いには、お前にはがっかりだとくる始末。結局折れて世話になることにしました。

食後に家の周りを少し散歩しました。この村はユーフラテス川からそんなに離れていないのですが、広がる景色は砂漠。静寂にも包まれ、沈む夕日は何とも言えなかったです。

夜はこれに着替えろとグラビ―エを貸してくれ、お茶を飲みながらひたすら水たばこタイムです。家族や周りの人たちが集まって、静かながらも大盛り上がりの時間でした。

何があるわけでもありませんが、こういう時間が本当に贅沢…としみじみ感じました。

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