執筆:2008年12月16日
先の展示会でりんごを展示して以来、いろんなところからお声がかかるようになり、今回はスウェーダで開催されるりんごの剪定勉強会に行ってきました。
左の白い帽子をかぶった人が試験場のボス、ドクトール・バヤーン。まずはドクトールを中心にどうやって仕立てていったらいいか皆で検討します。
方向性が決まったら切っていきます。この木は病気なのか、もう弱りすぎてました。
こちらは別の畑ですが、枝がいい感じに伸びていて剪定のしがいがある畑です。
みんなで意見を交わしながら切っていきます。こんなまじめな勉強会はシリアで初めて見ました…超感動です。
切る位置、長さなどを議論しています。
しかしやっぱり強いんです。日本の感覚からすると。りんごの枝は先端に花をつける枝とつけない枝があり、果実を成らせるためには花をつける枝をたくさん作らなくてはいけません。そういう枝ができるかどうかは枝を切る強さ(仮に長さ)で決まります。強く切る→残る芽の数が少ない→少ない芽に栄養が集中する→元気な枝(花芽をつけない)になる。他にもたくさん要因はあるのですが、一番影響するのが剪定です。この写真のような切り方だと花をつけるのはまず難しいです。
そして実はこの勉強会で、日本の剪定の方法を教えてくれよと頼まれており、スライドを使って説明させていたさきました。写真は日本の開心形のりんごの樹です。台木に何を使うか、栽植距離、特徴など説明しました。
これは枝の切り方です。どこの部分をなんのためにどのように切るかを説明しました。皆さん本当に熱心で、日本のりんごの樹を見せたいくらいです。
このスウェーダに来るたび毎回新たな発見があるのですが、やっぱりここの人たちの勤勉さはシリア随一です。また来いよ、と言ってくれたので必ずまた来たいと思います。