シリア的思考~セルビスでの喧嘩から思う~

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執筆:2009年3月20日


アラビア語の授業があるため、17時にハランからダマスカスにセルビスで向かいました。

夕方になるとハランからダマスカスへ向かう人はあまりいません。なので通常夕方は乗客を確保するためにセルビスはかなり時間を空けて走ります。セルビスの運転手間でもそういうルールがあるようです。

この日はハランを出て5分程経った頃、後ろからもう一台セルビスがやってきました。これに私が載っていたセルビスの運転手が怒り、もう一台のセルビスの運転手に抗議し始めました。最初は車越しに口論していたのですが、しまいにはセルビスを降り、殴り合いの喧嘩にまで発展してしまいました。

喧嘩が始まるや否や、乗客(男)がみんなセルビスを降り、「喧嘩をとめるのかな?」と思っていたのですがみんなで喧嘩を始めました。

乗客の取り合いが喧嘩の原因であることは後になって聞いたのですが、隣に座っていたおじさんに「なんでお前は下りなかったんだ?お前も喧嘩に加わらなければだめだろう!」と言われました。 最初は「え~?」と思いました。逆になぜ止めに来なかったんだならまだしも。

しかし良く考えてみると、みんな(男)セルビス降りていたし、今までもそういう場面見たことはあります。シリアでは兵役があり、戦争がはじまったら若い男性は参加しなくてはいけないそうです。特にイスラエルとは今でも緊迫した状況にあるため、シリアでは絵空事ではありません。

同僚に「(イスラエルとの)戦争に行くのは怖くないか?」と聞いたことがあります。すると、「怖くない。お前は男だろ?イスラエルはやっつけなければいけないんだ。」という答えが返ってきました。 セルビスの喧嘩にしろ、戦争にしろ、男は勇ましくなければいけないというのがシリアにはあるんだな、とセルビスの喧嘩をみながら思いました。

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