執筆:2009年4月10日
3連休の初日。
在シリアモロッコ人ラドワーンの友人のお宅にお邪魔して、モロッコ料理クスクスを頂きました。
ラドワーンはダマスカスのお菓子屋で働いており、語学訓練中に知り合ったモロッコ人。なぜか仲良くなり、そしてやけに日本に詳しく、中森明菜が好きだそうです。
クスクスはモロッコを代表する料理で、小麦粉を小さく固めたものにシチューをかけて食べます。モロッコ人は手で食べるらしく、私も手で挑戦してみました。しかしこれが難しく米のようにくっつかないので、ポロポロこぼれてしまいます。結局最後はスプーンで食べました。
モロッコは北西アフリカに位置しますがアラブの国。アラブ諸国で最西端の国です。名前もアラビア語ではマグリブといい、アラビア語の西(ガルブ)に由来するそうです。 そんなわけでモロッコ人もアラビア語を使いますが、彼らのアーンミエ(方言)はシリアのとは全然違うらしく、少し教えてもらいましたが全然わかりませんでした。
また、モロッコ人はシリアのアーンミエを理解できるそうですが、シリア人はモロッコのアーンミエを理解できないそうです。それには主に二つの理由があります。
一つはシリアのアーンミエがフスハー(正則アラビア語)に近いということ。フスハーはアラビア語の標準語とでもいいましょうか、読み書きに使う言葉です。アラブ人なら誰でも知っています。なので、フスハーに近いシリアのアーンミエは理解しやすいのだと思います。ちなみにこのフスハー、外人相手ならいいそうですが、シリア人同士では絶対に使いません。前に同僚に聞いたら恥ずかしいと言われました。青森の人が青森の人同士で標準語で話をするようなものなのかな、と思います。
二つめはドラマ。ラドワーンによるとシリアのドラマは面白いらしく、モロッコ人もみんな見ているようでそれで言葉を覚えるそうです。
さて、この日は私以外にマレーシア人が招待されていました。彼らはシリアにアラビア語とイスラム教を勉強しにきている学生です。ラドワーンの友人の奥さんがマレーシア人で、そのつながりで招待したそうです。 日本人にモロッコ人にマレーシア人。 シリアにいながらシリア人のいない、不思議な空間でした。