シリアやアラブ周辺で使われている言葉や物・コトなどをご紹介していきます。
※私の体験をもとにした主観的なものであり、また2007年~2009年の時点の状況にもとづいた解説だということをご理解のうえお読みください。
アラビア語にはフスハーと呼ばれる正則アラビア語とアーンミヤと呼ばれる通俗語があります。わかりやすく言うとフスハーは標準語、アーンミヤは方言といった感じです。
目次
アラビア語がつかわれる国
アラビア語は西はモロッコ、東はオマーンと多くの国で使われていて、その数は27か国、世界で3番目に多くの国で使われている言葉だそうです。
フスハー=標準語?
フスハーを日本の感覚の標準語…とはちょっと違います。というのはフスハーを話す人がいないからです。フスハーは書き言葉でアラビア語圏の人であれば読み書きはできますが話す人はいません。むしろ会話で使うのは恥ずかしいそうです。
アーンミヤ=方言
アーンミヤはそれぞれの地域で話されるアラビア語で、シリアでも地域によって全然違います。しかしこれが距離が離れれば離れるほど違いは大きく、シリアの人たちにとってはモロッコの人が話す言葉は全くわからない…とのことです。逆にシリア地方のアラビア語は比較的フスハーに近いそうで、他の地域の人たちは理解しやすいとのことです。あとは歌やドラマの影響もあるそうで、有名な歌手や面白いドラマはシリア地方のものが多く、アラブの国の人たちはそれを見てるからシリア地方のアラビア語を理解するんだ、と聞いたことがあります。
どれくらい違うのか?
じゃあアーンミヤは国や地域によってどれくらい違うのでしょうか。知っている範囲ですが少しご紹介します。例えば『How are you?/I’m fine.』というやり取りですが
正則アラビア語:カイファ ハールカ?/ビヘイル
ダマスカス方言:キーファック?/クワイエス
ダマスカス方言2:シュロ―ナック?/クワイエス
エジプト方言:イザイヤック/クワイエス
みたいな感じです。なのでフスハーを勉強しても日常会話となるとなかなか厳しいものがあります。
どの程度通じるのか?
私がなんとなく理解できるのはシリア地方の方言です。レバノンやヨルダンなど、これまで行ったことがある国では問題なく会話することができます。おそらくアラビア半島内の国であればそこそこ会話できるんじゃないかなぁ…と思っています。
アフリカ大陸内のアラブの国々だと土着民族の言語やかつての宗主国の言語など、様々が混ざり合っているそうで私たちもそうですがシリアの人たちもわからないそうです。