残り1年間の活動計画

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執筆:2008年1月2日


シリアでの活動も残すところ10か月弱。これからの活動予定について書いてみようと思います。

私は果樹隊員としてシリアに派遣されましたが1年活動した結果、活動内容を大きく分けると果樹栽培指導分野の活動と灌漑分野の活動の二つに分けられます。

まずは果樹的活動について。

昨年思いがけずスウェーダ農業試験場とつながりを持つことができました。スウェーダ農業試験場は、かつてはりんご試験場という名前だったほどりんごの試験が盛んで、スウェーダもりんごの一大産地です。

そこの職員に「一緒に仕事をしてみないか?」と声をかけられており、今はそのためのレポートを作成しています。まずは日本のりんご栽培について紹介し、私が感じたシリアのりんご栽培の問題点、試験案等を提示し、職員が気に入ってくれれば一緒に仕事をする、という流れになっています。

スウェーダ農業試験場は他の試験場と違い、とてもまじめで優秀な職員が多いので私もぜひ一緒に仕事をしたいと思っています。

次に灌漑的活動について。

果樹的活動はスウェーダでやることになると思いますが、私の正式な任地はナシャビエ灌漑試験場であり、本来の要請内容は節水灌漑農業技術の研究や普及です。ナシャビエでは灌漑の普及活動に携わった活動をしようかと思っています。

シリアは水資源に乏しく、また農業用水にはシリアの全水使用量の約80%も使われていることから、節水灌漑技術の普及はシリアの急務の課題となっています。そのため、JICAでも節水灌漑農業普及の技術協力を行っており、もうすぐフェーズ2がはじまります。

節水灌漑だけに限らず、農業技術の普及というのは普及所が行っています。また、試験場は農業技術の試験研究を行っています。試験場、普及所ともに農業技術の向上のためには欠かせない重要な機関です。しかし、シリアではこの二つの機関の交流、協力が全くありません。

そのため、普及所の仕事を見ると、経験だけで農家に指導しており、科学的なデータ、知識に基づいた指導を行っていません。

一方、試験場は普及員や農家との交流が全くないため、試験場職員は現場の状況を全く知らず、試験内容も現場とはかけ離れた試験を行っています。

そんな状況を改善すべく、私が試験場と普及所の間を取り持ち、地域一体となって問題を共有し、解決に取り組むような環境を作りたいと思っています。

1年3か月経った時点で、まだ計画段階というのは焦りを感じるところでもありますが、1年間の活動で知ったことや、構築した人間関係というのもあったりするので、それはそれで前向きにとらえ、残りの9か月、それらをフルに生かし活動したいと思います。

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