執筆:2008年10月31日
タクシーでの長い攻防を終えて町へ出ました。セルビス乗り場で先生と再会。この日はラッカを案内してくれるということで、お言葉に甘えて案内してもらうことにしました。
アレキサンダー大王の東征以来、ローマ、ペルシャ、イスラムの前線基地となってきたラッカ。 町はユーフラテス川を城壁で囲まれていたそうです。
その城壁が今でも残っており、さらにその城壁の中にもいろいろ遺跡が残っており、小さいながら見所満載の町です。
最初に連れて行ってもらったのはモスク。ダマスカスのウマイヤド・モスクと同時期(715年頃)に作られたモスクらしく、その作りも言われてみればウマイヤド・モスクに似ています。
貯水槽だそうです。イスラム教徒はお祈りの前に体を洗うのですが、そのための水が溜められてたそうです。
棺だそうです。彫られてる模様からモスクの前は教会だったんじゃないかと言っておりました。 その歴史もウマイヤド・モスクと同じです。
モスク内に高い塔がありました。今のモスクにもこれと似たミナレット(尖塔)がありますが、それとは役割が少し違うようで塔の壁面には監視するための小窓がありました。 さすが前線となった軍事都市です。
塔の上からはラッカ市内が一望できます。当時の人もこうやって日々攻撃から町を守っていたんですね。
続いて連れて行ってもらったのは、バナート城。こじんまりとしたお城でしたが、保存状態がとてもよかったです。
大理石でできた柱もあり、在りし日は相当豪勢なお城だったんだろうな、と思います。
そして続いては地球の歩き方にも載っている、バグダッド門です。この門からの道はバグダッドに続いてるそうです。
ラッカの遺跡はスウェーダ、ボスラなどシリア南部の黒い遺跡、パルミラなどシリア中部の白い遺跡とはまた違い、泥で作ったような茶色い遺跡が多く、シリアの遺跡は土地によってその材質に特色があります。
続く。